聞いて歌って気持ち前向き 尾堂さん来校、サザンの曲など披露 大雨被災地域の阿室小中

2023年07月05日

子ども・教育

阿室小中学校の児童生徒らと共に校歌を演奏し、歌う尾堂友彦さん(奥右)と妻の佳奈さん(奥左から3人目)=4日、宇検村

鹿児島市で飲食店を営みながら「ウィッキー・トシ」の名で音楽活動を行う尾堂友彦さん(59)らが4日、宇検村の阿室小中学校(中村正治校長、児童生徒19人)を訪問し、サザンオールスターズの楽曲カバーやオリジナル曲を披露した。同校区は先月の線状降水帯に伴う大雨で被災し、3日間の臨時休校など影響が続いた。児童生徒らは明るい楽曲を聞き、共に歌うことで気持ちを前向きにした。

 

教育活動の一環で企画。尾堂さんが中村校長と同級生という縁もあり、招いた。尾堂さんはサザンオールスターズのコピー・シンガーとして県内で知られ、妻の佳奈さん(45)はパーカッション(打楽器)の奏者。4日は夫婦2人で同校体育館の特設ステージに立った。

 

2人はサザンオールスターズの名曲「いとしのエリー」や最近の楽曲を歌い上げた後、県内を拠点とするサッカーチーム・鹿児島ユナイテッドFCの応援ソングも披露。児童生徒と共に校歌を演奏、合唱するなど、会場を盛り上げた。

 

ステージ後、同中学3年の後藤愛彩さん(15)は「いろんな歌や演奏が聞けて楽しかった」と尾堂さん夫婦に感謝。尾堂さんは「録音や中継映像とは違う『生の音楽』を通じて伝わる力を感じてもらえたらうれしい」と振り返った。

 

尾堂夫婦のステージに先立って同校教諭による島唄披露、フルート演奏、クラシック音楽の紹介や歌唱もあり、児童生徒は音楽について幅広く学びを深めた。