「知根っ子」南極の氷に大興奮!!  奄美市知根小 卒業生の市田さんが贈呈

2022年04月20日

子ども・教育

南極の氷に触れたり、観察したりする児童=18日、奄美市名瀬の知根小学校

奄美市名瀬の知根小学校(中島保男校長、児童9人)に18日、南極の氷が届いた。贈り主は、同校48期卒業生で自衛官の市田誠志郎さん(28)=沖縄県在住=。受け取った児童らは、氷に触れたり、気泡がはじける音を聞いたりと、日本から約1万4000㌔離れた極地に思いをはせた。

 

市田さんは同市名瀬知名瀬の出身で、海上自衛隊沖縄基地隊第46掃海隊所属の掃海艇「くろしま」乗員。氷は、南極観測で知られる砕氷艦「しらせ」に乗り組んでいた元同僚から譲り受けた。幼少期に雪に触れて感動した経験から、雪などに接する機会が少ない「知根っ子」に喜んでもらい、自然に興味を持つきっかけになればと母校へ贈呈した。

 

氷は二つで、いずれも縦20㌢、横30㌢、高さ20㌢ほどの大きさ。昭和基地近くの氷山から採取されたそうで、数万年かけて南極大陸に降り積もった雪が圧縮され形成された。雪が固まる際、氷の中に閉じ込められた空気が気泡となり、白く見えるのが特徴。

 

児童らは、地球儀で南極の位置を確認。映像で「しらせ」の活動を学んだ後、実際に氷を手に取った。「すごく冷たい」「においはない」などの声や、氷をコップの水に浮かべて溶ける音を聞き「パチパチして炭酸水みたい」、「鉄より硬いんじゃない」といった感想も聞かれた。

 

6年生の杉山翼君(11)は「将来、水族館で働くのが夢だけど、少し南極にも行ってみたいと思った」と、最果ての地の魅力に引き込まれた様子で話した。