初めて触れる、南極の氷 砕氷艦「しらせ」からの贈り物 節田小学校

2022年12月07日

子ども・教育

南極の氷に触れたり、観察したりする児童=6日、奄美市笠利町の節田小学校

奄美市笠利町の節田小学校(池田誉校長、児童34人)に6日、南極の氷が届いた。贈り主は現在も南極へ向け航海中の砕氷艦「しらせ」。小学1年~6年生の児童33人は、初めて触れる南極の氷の美しさや気泡がはじける音に感動。日本から約1万4千㌔離れた氷の大地を想像し、自然への理解を深めた。

 

氷は、自衛隊奄美大島駐在員事務所の渡邊繁樹所長が「しらせ」乗船勤務中の長男から受領。節田出身で、同校卒業生の山田駿広報員が「母校の子どもたちに喜んでもらえたら」と、渡邊所長、榮真路広報官と共に同校へ届けた。氷の大きさは縦20センチ、横30センチ、高さ20センチほど。昭和基地近くで採取したという。

 

児童らは「しらせ」乗船経験を持つ渡邊所長から、南極の氷ができる仕組みや昭和基地の活動、乗組員の船内生活などのレクチャーを受け、真剣に耳を傾けた。

 

講義後、児童らは氷を手に取り観察開始。「キラキラしてきれい」「家の氷より冷たい」「とってもスベスベ!」と大喜び。氷の破片と水をビーカーに入れ、気泡がはじける音も体感し「ぷちぷち言ってる!」「ぷしゅーって音がいい」といった感想が次々と飛び出した。

 

池田校長は「人生に一度できるか分からない貴重な体験ができた。家族にも伝えてください」と児童らに呼び掛けた。5年生の赤木楓さんは「雪が積もって重なり、氷ができていくことに驚いた。氷のはじけるプチプチという音がとてもよかった」と笑顔で話した。氷は同校で保管し、今後も観察を続けるという。