ゼロカーボンシティ実現へ 県内初、専門人材受け入れ 再生可能エネルギー推進期待 知名町
2022年04月05日
政治・行政
【沖永良部総局】ゼロカーボンシティ(脱炭素社会)の実現を目標に掲げる知名町は1日付で、この分野に知見を有する「グリーン専門人材」の派遣を受け入れた。地方創生に積極的な市町村に官民の専門人材を派遣する内閣府の地方創生人材支援制度を活用した取り組み。グリーン専門人材の派遣は今年度から。今年度の派遣先は全国13自治体で、県内では同町と日置市だけ。町側は再生可能エネルギー活用の推進などに期待を寄せている。
知名町に派遣されたのは、一般社団法人サステナブル経営推進機構(石田秀輝理事長、東京都)で官公庁向けの環境コンサルタントなどを手掛けてきた乾大樹さん(37)。町と同社は3月7日に、国の制度に基づく人材派遣協定を締結していた。
乾さんは高知県馬路村出身で、知名町では非常勤の特別職、地球温暖化対策専門職として勤務し▽ゼロカーボンシティの実現に向けた専門的助言▽脱炭素社会構築に向け、国や県の活用できる補助事業の提案―などを担う。派遣期間は最長2年間を予定している。
知名町役場町長室で4日、辞令交付式があり、今井力夫町長は「ゼロカーボンシティに関する専門的知識を有する人から、新しい情報をキャッチしたい。国とのパイプ役としても活躍してほしい」などと期待を寄せた。
辞令を受けた乾さんは「町内の21字(集落)を起点に町政を進めていくため、4月はすべての字を訪問して住民がどんなことを課題に感じているのか話を聞きたい」と意気込みを語った。