脱炭素、自然、伝統文化、郷土愛… 沖永良部の将来像語り合う ワカモノ未来会議

2022年10月26日

地域

若者が島の将来像を語り合った「おきのえらぶ島ワカモノ未来会議」=22日、和泊町のやすらぎ館

おきのえらぶ島ワカモノ未来会議は22日、和泊町の防災拠点施設やすらぎ館であった。高校生から20代まで約40人が参加し、ワークショップを開催。和泊、知名両町が環境省の「脱炭素先行地域」に選定されたことを踏まえ、未来の沖永良部島の姿を語り合った。参加者からは「脱炭素社会の実現」「自然、伝統芸能をつないでいく」「人が温かい」などと、自然、文化、人のつながりに関する意見が多く出された。

 

島を盛り上げようと、20代を中心とした若者有志が企画し5回目。前回までは「若沖洲会」と称して、卒業後、島を離れる高校生の進路、進学相談などを行っていたが、今回は議論のテーマ設定に合わせ、会の名称も新たにした。全国各地5会場にも進学、就職で島を出た若者が集結。ウェブ会議システムでつなぎ、意見を交わした。

 

参加者からは島の良い点として「一年中過ごしやすい」「時間がゆっくり流れている」、改善点として「観光が海しかない」「移動コストが掛かる」「仕事の職種が少ない」などの意見があった。島に残したいものとしては「方言」「地域独特の文化」「エイサー部など頑張っているところ」、残したくないものには「空き家・空き地」「海洋ごみ」「外来種」などが出された。

 

こんな沖永良部島になってほしいとのイメージとして「交通の不便さを気にすることなく、気軽に訪れることができる」「今後もこの会が継続している環境」「島民自身が島を愛することができる」などの意見が出た。

 

ワークショップ後の講評で、知名町企画振興課の乾大樹さんは「島を変えることができるのは島の人だけ。自分が動くことで変えていき、外の人を巻き込んでいくのがポイント。マイナスに思っているところを裏返すとプラスになることもある。プラスの見方ができたら長所になる。今日のたくさんの気付きを持ち帰って考える機会にしてほしい」と呼び掛けた。