出荷計画8920㌧ バレイショ「春一番」出発式 徳之島

2023年01月29日

社会・経済 

出荷シーズンを控え関係者400人が集った春一番出発式=28日、天城町防災センター

徳之島の2023年産赤土新バレイショ「春一番」の出発式とかごしまブランド産地指定10周年記念大会が28日、天城町防災センターであった。今期の共販計画は出荷量8920㌧。参加者は、地域目標に「出荷量1万㌧、販売額20億円」を掲げ、出荷シーズンに向けて気勢を上げた。

 

出発式は「徳之島地域赤土ばれいしょ『春一番』連絡協議会」とJAあまみの徳之島、天城両事業本部が主催。昨年までは新型コロナウイルスの影響で開催規模の縮小を強いられていたが、今年は生産農家とJA、行政など島内関係者のほか、関東、中京、種芋を生産している北海道からも来賓を招き、約400人が参加した。

 

JAあまみ天城事業本部の上岡重満統括理事は「産地推進計画の1万㌧、20億円が早期に達成できるよう生産者、関係機関が一丸となって取り組もう」と呼び掛け、共販体制の強化に向けて、「生産者の皆さんには全量JAでの共販を」と求めた。

 

JA県経済連と関東、中京の市場関係者は情勢報告で、競合産地である北海道の出荷量について「昨年、一昨年よりは多いが平年より少ない」との見通しを示し、「徳之島産の春一番は新じゃが販売の第一歩。できるだけ早い出荷をお願いしたい」「売りたい時に品物がないなどということがないように計画的な出荷を」などと要望した。

 

徳之島産赤土新バレイショはかごしまブランド産地指定を受けてから10周年の節目となり、開会に先駆けて黒潮太鼓が演奏を披露。かごしまの農林水産物認証制度(K―GAP)伝達式や、県農業開発総合センター野菜研究室の池澤和広室長の記念講演もあった。

 

事業本部別の今期の共販計画は▽徳之島事業本部 収穫面積290㌶、出荷量5220㌧(前期実績281㌶、4146㌧)▽天城事業本部 同201㌶、3700㌧(同173㌶、3307㌧)―を掲げているが、関係者によると、今月24日から続いている寒波による強風で茎葉への被害が発生しており、出荷量の下方修正も見込まれる。