滑走路、4時間閉鎖 徳之島空港 離陸前の機体にオイル漏れ

2022年04月20日

社会・経済 

放水でオイルを除去する消防車=19日午後0時半ごろ、徳之島空港

19日午前10時21分、徳之島空港(天城町浅間)で離陸のために滑走路に向かっていたジェイエアの旅客機からオイル漏れが見つかった。同機はそのまま欠航。けが人はなかったが約4時間、滑走路が閉鎖され、同空港発着便など計10便の乗客計373人に影響が出た。

 

オイル漏れがあった機体はエンブラエル170(76人乗り)、午前10時15分発の鹿児島空港行き3792便。機内には乗員乗客計72人が搭乗していた。ジェイエアによると、オイルは翼などの駆動に関わる油圧システムのもの。離陸のためエプロンを出て滑走路に向かう途中で機長が計器の異常に気付いたという。

 

閉鎖中の滑走路では消防車や作業員が放水などしてオイル除去作業に当たった。閉鎖は午後3時に解除されたが、徳之島と鹿児島や奄美大島などを結ぶ6便が欠航し、4便が最長3時間遅延した。

 

オイル漏れした機体に搭乗していた男性(73)=愛知県在住=は「動き出した途端に離陸中止を告げられたので一体何事かと思った。結局、後続便を6時間近く待った」と話し、「予定は大幅に狂ってしまったが、それでも飛ぶ前にトラブルに気付いてもらえてよかった」と胸をなで下ろした。

 

ジェイエアによると、オイル漏れの原因は調査中。機体は徳之島空港にとどまっており早急に整備を進めるが、完了のめどは立っていないという。同社は「利用客と関係者にご迷惑を掛けて申し訳ない。原因究明と再発防止に努めたい」と陳謝した。

 

同空港では2004年1月、旧日本エアシステムの機体が着陸時に車輪の主脚が折れる事故があり滑走路が閉鎖されたほか、18年9月にも滑走路上で化学消防車が動かなくなり、滑走路が一時使用できなくなるトラブルが起きている。