脱炭素推進で包括連携協定 知名町×高島×えらぶゆり電力
2023年12月23日
社会・経済
知名町は22日、沖永良部島の脱炭素推進に向け、建材や産業用資材の商社高島(本社東京都、高島幸一社長)、DGR(デジタルグリッドルーター)技術を活用した設備開発や運営を行うえらぶゆり電力(同町、新海優社長)の2社と包括連携協定を結んだ。
同町は2022年4月、和泊町と共に環境省の脱炭素先行地域に選定され、持続可能な島づくりに向けて、エネルギー、移動、資源の三つの観点で脱炭素の取り組みを進めている。協定締結により、エネルギーを地産地消する仕組み「マイクログリッド(MG)」の構築や離島特有のエネルギー供給災害への脆弱(ぜいじゃく)性解決、再エネ設備導入によるエネルギーコスト抑制などで連携、協力体制の強化を図る。
22日に同町であった協定締結式で今井力夫町長は「協定を皮切りに実際の工事着手において、高島の卓越した太陽光パネル設置の技術が必要となる。えらぶゆり電力には災害に強い電力会社を構築してほしい。協定が脱炭素社会づくりの大きな一歩になるものだと確認している」とあいさつ。
高島の田中仰エネルギーソリューション事業推進統括部長は「微力だが、弊社が長年培ってきた知見、経験を生かし、課題としっかり向き合い見極めながら、町の持続可能な地域社会の形成に貢献できれば」、えらぶゆり電力の新海優代表取締役社長は「太陽光だけに限らず、水素やほかの再生可能エネルギーの供給の在り方も考え、地域のエネルギー会社となるべく一歩ずつ進んでいきたい」とそれぞれ抱負を述べた。