6期連続赤字も幅縮小 牧理事長ら再任 本場奄美大島紬協組

2022年05月25日

社会・経済 

2021年度決算や22年度事業計画などを承認した本場奄美大島紬協同組合の総会=24日、奄美市名瀬

本場奄美大島紬協同組合(牧雅彦理事長、組合員77人)の第67回通常総会が24日、奄美市名瀬の市産業支援センターであり、2021年度決算や22年度事業計画などを承認した。21年度の生産反数は前年度比169反減の3209反。当期利益はマイナス20万2717円で6期連続の赤字決算となったが、赤字幅は前年度の101万8726円から縮小した。任期満了に伴う役員改選で牧雅彦理事長らを再任した。

 

21年度決算を事業別にみると、購買事業の購買品売上高は前年度比95・5%の1024万8千円。販売事業では、同組合設立120周年記念事業の問屋誘致・販売会などが奏功し、収入額は前年度比148・9%の1234万7千円と大幅に伸びた。

 

22年度の生産反数見込みは2950反に設定。テナント収入や経費削減により、11万5千円の黒字予算を計上した。今年度も販売促進と後継育成を柱に、展示・販売会や技術研修、広報・宣伝などに取り組む。前年度に続き、販路開拓のため東京都や京都府での販売会も計画している。

 

牧理事長は「今期こそは黒字決算を目指し、販売に力を入れる。大島紬の価値は見直されており、需要は必ずある。昨年の120周年記念事業のように、問屋や消費者を奄美に招く機会をつくりたい」と語った。