供利沖、徐々に回復 ヨロン島リーフチェック
2023年12月09日
自然・気象
サンゴ礁の健康診断「ヨロン島リーフチェック」(海の再生ネットワークよろん主催)が2日、与論島の供利沖であった。造礁サンゴの被度(生きたサンゴが海底を覆う割合)は浅場(水深約5メートル)で21・3%(前年同期比4・4ポイント増)、深場(水深約10メートル)で52・5%(同6・2ポイント増)といずれも増加。調査に参加した琉球大学の中村崇准教授は「今後も大きなかく乱がない限り、造礁サンゴ被度は徐々に回復していくだろう」と評した。
リーフチェックは2000年から年2回実施している。今回はヨロン島ダイビング協議会メンバーのほか、田畑克夫町長、島外から中村准教授、鹿児島、琉球両大学の学生ら計23人が参加。魚類や無脊椎生物の個体数、底質の状況を調べた。
主催団体事務局によると、調査ポイントには比較的成長速度が遅いハマサンゴが多く群生。この日の調査では枝状のサンゴ6群体の白化も観察された。
参加者からは「普段と違う視点で潜ることができて楽しかった」「普段関わらないメンバーでサンゴの調査ができ面白かった」などの感想があったとし、池田香菜事務局長は「学生を中心に若手のボランティアダイバーが参加してくれうれしかった」と話した。