希少種保護へ合同巡視 盗掘・盗採防止呼び掛け 奄美大島

2023年05月07日

合同パトロール中、山中の希少植物の生育を確認する関係者ら=1日、奄美大島(環境省提供)

環境省と島内5市町村などは4月29日から、奄美大島で希少な動植物の盗掘・盗採防止に向けた合同パトロールを実施している。観光客などの訪問者が増える大型連休中、主要な自然エリアで監視の強化を図った。5月7日まで。

 

合同パトロールは希少種の保護とともに、奄美群島国立公園の適正利用の普及啓発が目的。関係機関の職員らが公園区域内の主要エリアや、これまでに盗掘・盗採が確認された場所などを巡視し、島内に生息する希少な動植物や禁止行為について訪問者へ注意喚起を行っている。

 

島内では2020年の大型連休中、県の希少野生動植物保護条例で採取が禁じられている絶滅危惧種「カクチョウラン」の盗掘が発覚している。今年のパトロールでは5月5日までに違法な捕獲や採取は確認されず、声掛けや規制に関する普及啓発のチラシなどを配布して周知を図った。

 

奄美群島国立公園管理事務所は今後、来島者の増加が見込まれる夏休み期間にも関係機関との合同パトロールなどを行うとしている。